全員営業のポイント 93話『 営業組織における責任の取り方 』

150204営業組織における責任の取りかた
先日来、報道をにぎわせているように、以前勤めて
いた会社から派生したスカイマークが民事再生法を
申請しました。

この数年来、創業時とは関連性のない経営陣が、
運営していたので全く違う会社になったと理解は
していますが、それでも一抹の寂しさを感じます。

サービスや運営方針に賛否両論はあれど、横並び
の2社しかなかった日本の航空業界に風穴をあけて、
家族が普段使いできる所まで航空運賃を下げたのは、
一企業にとどまらない素晴らしい貢献でした。

 

さて本題、会社の規模に関わらず、ワンマン経営と
いうのはよくあることです。誤解をおそれず言えば、
オーナー企業では、社長が望む望まないに関わらず、
ワンマン経営の傾向がでてきます。

なぜなら、社内・社外から見て、誰がその会社で
一番影響力がある人かというのが一目瞭然です。
特に、社員3百人までの社長の顔と声が実感できる
規模までは、一層、その意識が強くなります。

また、社員が善良で、仕事に誠実であればあるほど、
経営トップである社長に、礼節をもって接し、
その言動を尊重するようになります。

ゆえに、社長がどうしても、これをやりたいと覚悟
をもって進めば、大概のことは社内ではやり通せる
ものなのです。

ただ、いくら夢や理想や目論見があっても、市場や
お客様の動向にはかないません。いくら、想定とは
違っていた、こんな変化があるとは思いもよらなか
ったといっても、どうしようもない時があります。

 

今回のスカイマークでいえば、通常はありえない
投資をして一発逆転をかけた会社が、その見通し
の甘さにより、つぶれる必要がないタイミングで
つぶれたという話です。

今回は、上場会社ゆえ、社長は交代になりましたが、
未上場のオーナー会社では、そうはいきません。

株式をほぼ100%保有し、銀行からの借入金に
個人保証までしている人の代わりなど、即座には
誰一人、見つからないからです。

 

本来、会社の利益責任というのは、経営者(社長)
がとるものです。

仮に、違う会社で、今回のスカイマークの様な
巨額投資の話が役員から出てきたものだとしても、
GOサインを最終的に出したのは、社長です。

オーナー会社に近いほど、どんなに影響力がある
ナンバー2であっても、社長が覚悟をもって「NO」と
いった事を、我を通してでもやるのは、まずできません。
ましてや、借入金が伴えば不可能です。

ゆえにこそ、大きな借入投資や、経営方針の
大きな転換が伴う場合は、社長自らが吟味し
その場の感情に任せたり、社外の評判にも
とらわれず、自らの判断と責任で承認するのが
何よりも重要です。

 

なぜなら、今回のスカイマークのように、社長兼
大株主であろうが、利益責任を取りきれないこと
が発生する可能性があるからです。

ましてや、中堅のオーナー会社であれば、家族や
親戚が、その会社で働いている場合もあります。
会社に何かあれば家も仕事も一度になくなります。

経営で勝負にでる時には、怪我はつきものですが
かといって、思いつきでエベレストに登るような
冒険だけはしてはいけません。

オーナー企業の社長は、経営で大きな失敗をする
自由はあっても、実際、その余裕も権利もないのです。

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