全員営業のポイント 99話『 儲かり続ける“全員営業”の組織作り 』

150317網儲かる営業組織の作り方

営業組織といっても、その中身は、一人一人の集まりです。

300人までの中小企業は、社員が1万人以上いて
マスコミが取り上げるような大企業とは、決定的に
違います。

最も大きな違いは、営業マンの絶対数や入社試験を
突破する基礎能力の高さより、新入社員でも毎日、
社長の顔を直に見ることができるところにあると
いうのが、私の持論です。

ゆえに、社員300人までの経営者は、大企業に比べ
どうしても営業マンの顔と営業組織上の課題が、関連
づけて考えられる傾向があります。

「営業部長の○○さんは、部下育成が苦手だ」
「A営業所の○○所長では、新規先が増えない」
「3年前入社した○○くんは、いま一つ伸びない」など

そして、こんな風な答えの方向性にいたりがちです。
『もっと優秀な人がいれば、会社はうまくいくのに...』

しかし、優秀な人ばかり集めたり、揃えるには、
育成への労力だけでなく、同業はおろか採用市場に
おいても水準以上の雇用条件とその維持が必要なの
は見落とされがちです。

一方、まったく経営条件の違う大企業の方が、本来
であれば、中小企業こそ取り入れた方がよい営業組織
の運営を、別の理由から行っています。

 

大企業の経営者にすれば、毎年4月に入社する数百人
の新入社員の顔と名前など一致するはずもありません。
会社規模と経営体制によっては、営業所長レベルで
さえもそうです。

そのため、経営者は、細部にいたるまで誰がどこに
配属されているかを承認はしても、把握できないと
いうのが実情です。人数が多すぎるがゆえに、一人
一人の個人を考慮した運営よりも、組織として回る
体制作りをせざるをえなくなります。

しかし、その副次的な効果として、営業所長が優秀か
どうかや、業績があがること以前に、必要な営業活動
業務の維持を最優先した組織体制が整います。

極端にいえば、1~2ヶ月程度なら、営業所長が
不在でも普通に仕事が回るような営業組織です。

大企業といっても営業所長が不在時に、代わりが
配属される訳ではありません。そんなことをすれば
復帰した営業所長の居場所がなくなります。

また仮に、いまは優秀な営業所長が担当していても、
数年以内に確実に次の人が配属されます。次の人は、
そこまで優秀であるとは限りません。暗黙のうちに
営業所長がやるべき仕事なら、少し並以下の能力の
所長でも、見よう見まねでやれる体制ができるのです。

 

一方で、中小企業の営業組織では、個人に依存する
度合いが、経営者の意識においても組織構造上でも
極端に高くなる場合があります。

仮に、優秀な人がそろえば業績がよくなるという体制
を追うあまりに、個人に依存しすぎる営業体制になる
と、優秀な営業部長や営業マンのうち一人が休むと、
その担当範囲では、仕事がすべてストップしてしまい
かねない営業組織の状態になってしまいます。

それでは、会社の業績はよくなっても、それに比例して、
いざという時の経営上の問題も同時に大きくなっている
にすぎません。

 

さすがに、すべての階層・すべての仕事を対象にする
のは理想論にすぎますが、少なくとも、会社を維持する
のに不可欠な営業活動の範囲では、営業マネジャーや
営業マンの能力が優秀かどうかに関わらす運営できる
体制作りは、大企業以上に中小企業にこそ求められて
いる要件なのです。

もっと具体的な話をすれば、現在、業績が絶好調の
会社であっても、稼ぎ頭のベテラン営業マンが両親の
介護で急に戦力外や、会社が注力する新規事業の
責任者が一身上の都合で退職など・・・

そんなことは、うちの会社では、過去10年で一度も
ないという声があるかもしれませんが、何百もの会社に
関わってきた私に言わせれば、それはあなたの会社で、
今迄たまたま起こっていなかったにすぎないのです。

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