全員営業のポイント ★第200話
オーナー社長のための出処進退

今号は、記念の200号ということもあり、多少趣向を変えて、ビジネスだけでなく、プライベートにも活用できる内容にします。

社員の立場であれば、仕事と私生活を明確に切り分けることが可能です。

しかし、中小企業のオーナー社長だと、仕事と私生活は切り分けることができないどころか、創業者であれば、会社の道程≒人生航路です。

ここで重要となってくるのが、『出処進退』です。

出処進退の語源は、王安石「祭欧陽文忠公文」ですが、日本では、司馬遼太郎の小説「峠」に記載されることで、一気に広がりました。

「峠」の主人公の言葉を借りれば、『(官職に)出ると進むは人の助けが要るが、処る(≒留まる)と退くは、自分で決められる』ということになります。

しかし、この説明と解釈だと、現実には役に立ちません。なぜなら、中小企業のオーナー社長は、「峠」の主人公・越後長岡藩の家老の河合継之助でなく、藩主の牧野忠恭の立場だからです。

ゆえに、出ると進むも、自ら決めないといけません。

 

さらに、オーナー社長の立場であれば、会社業績には、会社で仕事をしている公的な範囲に限らず、私的な日常生活も密接に影響してきます。

とはいえ、ただでさえ、会社経営でストレスを抱えているのですから、その上、プライベートの悩みまで常に抱えるようだと、意識が分散されるだけでなく、態度や言動にも悪影響がでかねません。

例えば、最近だと儲かりそうだからと、他人から言われたことに影響され、確信も覚悟もなく、本業と関係ない不動産や株式投資に夢中になるとどうでしょうか?。もし、下手打った時に、どこにストレスや怒りのはけ口が向かうでしょうか?

別の例だと、あるサッカー好きの経営者は、フットサルで一度捻挫してからは、スパッとサッカーや他人と接触するスポーツからは手を引きました。

上場企業はもちろん、中堅以上の企業でも、社長によっては通勤や移動時に運転手を雇うのは、車内で仕事ができるだけでなく、ハンドルを握らないことで自分が交通事故の加害者になる可能性をゼロにすることも含まれているのです。

 

さて、本筋の会社経営では、結果が見えない場合には2種類あります。
成功確率が5分5分程度か、情報や知識不足により判断できない時です。

そもそも、成功確率が8割あれば実施の方向に向かうでしょうし、2割程度なら、迷うことなく中止にするはずです。

ゆえに、判断がつかない5分5分の状況で、社長のアンテナが興味関心ある内容であれば、更に調査を続けるか、会社の将来に影響がでない範囲で、小さく試してこそ、将来の業績の種作りへとつながっていくのです。

成功確率が9割以上、誰が見てもわかるまで様子を見るというのは、例えば、都会の通勤電車や5月連休中の新幹線に、みんな乗っているから、俺も今から乗っとこうというのと同じだと気付くべきです。

 

出処進退について、オーナー社長は、出ると進むを人に任せていては、いつまでたっても、業界一位・地域一番の会社には永遠になれません。

とはいえ、会社と仕事に関係する時間はともかく、それ以外も四六時中、気が張りつめていては、平常心を保てず、冷静な判断ができません。そして、会社以外のことで、余計なリスクを自ら背負わないようにするには、出来る限り、私生活で余計な波風が立たない状態を意識することが大切です。

『 経営では迷ったらGO、人生では迷ったらNO 』

であってこそ、チャンスとリスクが、丁度良い塩梅へと落ち着くのです。

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