全員営業のポイント 第43話!『 結局、営業は気合いか? 』

営業に気合は必要か

営業目標が達成できなかった時、経営者や管理職から
「気合いがたりない」といった声をきくことがあります。

実際、私もある上司から頻繁にいわれた記憶があります。

その後も、幾つかの会社にて、気合いや熱意に関連する
研修や訓練を取り入れている場面に出くわしました。

確かに、あと1契約や1%の差で未達成だった場合などは、
気合いや熱意と関連するかもしれません。

しかし、当時、20代の営業マンであった自分ですら、
ある疑問を持ちました。

それは・・・

 

『気合い』って、365日、24時間×40年に渡って
続くものなのか?・・・といった疑問です。

さらに、お客様は、そんなにも気合いの入った営業マンを
求めているのか?という疑問も芽生えました。

もし、上司が常日頃、お客様のニーズが重要だと言って
いながら、いざとなると、お客様がどんな営業マンを
求めているかはなおざりにして、結局は気合いがすべてで
あるかの如く結論づけるならば、論理的に破綻しています。

 

一つの商談は、勝ち負けがはっきりします。

最終的には、商品・サービスをお客様が購入するかどうか
で決まります。そして、購入の最終決定権は、お客様が
100%持っています。

営業とは、明文化されてはいないが、そういうルールで
行われている競技とも言い換えることができます。

 

2014年は、スポーツの1年です。1月に劇的な決勝戦で
幕を閉じた高校サッカーに始まり、現在は、ソチ五輪が
開幕中、6月には、サッカーワールドカップ・・・

ルールによって勝敗がはっきりするという点では、
営業もスポーツも根っこは同じです。

気合いや熱意だけなら、オリンピック選手は、いずれも
甲乙つけがたいでしょう。すべての選手が、人生における
4年間の全てあるいはそれ以上をかけて出場しています。

しかし、オリンピックの場で、気合いや熱意が上の選手
が勝つかというと、とてもそうは思えません。なぜなら、
もっと大事な要因が、その競技については素人の私が
見ても数多く存在していることがわかるからです。

場合によっては、その有り余る気合いや熱意ゆえに
本来の実力を十二分に発揮できないことすら見かけます。

 

営業もまた同じなのです!。

会社に属する営業マンのすべてが、気合いや熱意を思う存分
表に出してアピールできる人ばかりとは限りません。

そもそも、個人のエネルギー量というのは、研修や訓練では
ほとんど高まりませんし、本来の性格にないものを要求しす
ぎると、精神的なトラブルへとつながります。

 

営業において、私が気合いや熱意よりも重要度が
高いと考えていることは、できうる限り万全の準備をして、
当日、まずは準備したことを確実に行おうとすることです。

なぜなら、ホームランや一発逆転はないかもしれませんが、
ヒットやポイントが狙える確率が高まります。そして、誠実に
とりくんでいる営業マンのほぼすべてが落ちこぼれることなく
ついてこれる手法だからです。

殊に、最近のB to Bの営業では、そういった手法の方が
成功確率が高まるのを、私の顧問先の成功事例からは実感します。

さらに、経営者にとって嬉しいことに、営業部門や管理職に
そういった考え方が浸透してくると、部下育成の効果と速度
まで次第に高まっていくものなのです。

※注)ただし、居酒屋、寿司店、魚卸・青果業などは除く。これらの
業種では、気合いや熱気による活気は、お客様が確実に求める
営業上の必須要件となりえます。

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