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〈週刊コラム〉全員営業のポイント

◆全員営業のポイント 第258話『不況時のみ生じる経営へのメリット』

 コラム

 

行動自粛制限が解除され、コロナ騒動も一里塚を越えた感はありますが、それでも東京都は、感染状況を考慮すれば、決して制御できているとはいえません。

なかには、私と同様に、東京都が発表する数値を信用していいかどうかと考える方もいらっしゃるかもしれません。

とはいえ、「働かざれば、食うべからず以前に、食えん!」が現実です。

 

先日も、ある指導先の経営者から次の質問をされました。

「辻先生は、コロナが今後どうなると思われますか?」

こういう質問に対する私の回答は決まっています。

『未来がわかるなら、コンサルタントでなく占い師をやります』

そうすると大概の経営者は、「確かに!」とうなづかれます。

 

経営者からの質問には、表面的な言葉の意味よりも、その裏にあるものの方が重要な場合があります。この質問は正にそれに該当し、経営者が真に知りたいのは、コロナがどうなるかではなく、自分と会社が今後どう舵取りすればいいかです。

 

そのヒントは、【賢者は歴史に学ぶ】という言葉にあります。

 

過去を振り返れば、未来を見通すことは無理でも、少なくとも仮説を立てることは可能です。この場合、伝染病(パンデミック)の歴史に学ぶことです。

結論からいえば、未知の伝染病は高い確率で2年以上は継続して蔓延し、1からワクチンを開発するには最短でも数年です(ワクチンができない場合もある)

現在、会社業績に苦戦中の経営者からすれば、勘弁してよ!と言いたくなるでしょうが、ウイルスは忖度してくれませんし、交渉もできません。

 

ゆえに、経営者としては、今年後半の冬~初春にかけ、第2波がやってくるのを踏まえた会社経営を考える必要があります。

そして、今年後半で成すべきことは、業績と現場の立て直しだけでは不十分であり、今年前半に起こったことの再発あるいは更に強烈なものが出現した場合への備えになります。

ここで、一つのアドバイスとして、6月9日に登壇した【社長が手を打つべき売れる営業の新体制づくり】(主催:日本コンサルティング推進機構)でお話したことをご紹介します。

 

それは、現有戦力の50%の人員で、既存の売上を維持できる新しい営業のやり方』を構築することです。

そんなのできる訳ないと思われる方もいらっしゃるでしょうが、では逆に、未来永劫できないと断定できる根拠は何でしょうか?。別の表現をすれば、社員には、検討もせず出来ないとか言うなと会議で仰ったことはありませんか?

過去10年を振り返れば、経理や製造の部門では、技術や設備の向上により、かなりの会社が従来の人員の50%程度で同等以上の生産性を上げているはずです。もし、人数に増減がないとすれば、実質の労働時間が(特に決算月)かなり削減できているのではないでしょうか?

 

一方、営業部門やその現場はどうでしょうか?

 

これは、営業数字を上げる≒営業マンの数を増やすという昭和~平成前半の成功体験と経営の一般常識からくる先入観が原因です。労働人口の減少トレンドに入った市場には、それに沿う会社経営と組織作りが求められます。

しかし、去年までは、営業現場の人員を削減しながら営業数字を上げるという
方策は、特に当事者の営業部門が真剣にとりくまない場合が多かったでしょう。なぜなら、旧来の考え方の延長線上で、それを行うと、自分自身のリストラにつながるかもしれないからです。

ここで、私が提唱することの真意は、経営の攻めの側面で言えば、旧来の売上数字を50%の人員で上げる事により、現有戦力のままで、新しいことを生み出す人員を創出することです。

あるいは、守りの側面でいえば、突発事項の発生時に一定期間の交代ローテーションや、安心して特定の数を休業させることのできる体制づくりです。

去年まで、こういう提言をしても受け流していた会社と経営者の中には、今春から真剣に取り組む会社が、かなり出てきています。

それは、業界全体を覆うような不況は、小手先や特定範囲の営業強化では太刀打ちできないため、根源的な改革を行う必要に迫られるからです。

不況期というのは、業績にはマイナス要因かもしれませんが、改革を行ったり、経営を一足飛びに進化させるにはプラス要因という側面があります。

仮に、コロナの時期を乗り越えられたとしても、会社の10年先を想像すれば、やはり不安があると思われる経営者は、今回私がお伝えした内容も含めて、今年の残り半年を最大限に活用されてはいかがでしょうか。


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