全員営業のポイント 第79話『 営業組織の決まりごと 』

141021営業の決まりごと
会社における営業の仕組みは、何も
営業ツールや業績管理システムなど
形があるものばかりとは限りません。

就業観や経験・能力なども違う人々が
集まり、組織として生産性の高い仕事
を行うには、共通で理解しあえる決め
ごとや判断基準も立派な仕組みです。

仮に、そういったものがないと、会社や
経営者が大切にしている精神や行動
を説明する際、上司によって説明が
違うことになりかねません。

また、営業現場や会議や打合せで、
話の落とし所がなくなり、その都度、
イチから考えて調整しないといけなく
なってしまいます。

そのため、適切な決まりごとがない
会社やチームは、人数は多くても、
個人単位の群集となります。

余計な動きや労力が増えるため、
業績向上への推進力はもちろん、
環境変化への対応・組織の流動性
なども弱くなります。

さらに、営業現場においても、各自の
判断や動きに任せすぎると、職務経験
が浅かったり、初めての業務を行う際、
担当者が自ら意思決定を行える習熟
レベルに到達していないならば
思考停止に陥るかもしれません。

軍隊や病院や消防署など、人命に関わ
る組織になればなるほどほど、組織を
貫く指針があり、細かな決まりごとが
作られているのも、予想外のことや
緊急事態が起こることが前提であり、
その際、現場の判断でで迅速な対応が
とれるためというのも目的の一つです。

 

決まりごとには大きく分けて2種類
あります。

それは、ハード面の決まりごとと、
ソフト面の決まりごとです。

営業の仕事で、組織や担当者が煩雑
とかムダと思っていることを情報収集
すると、大半はハード面のもので、
特に事務処理上のものです。

それは時機と状況に応じて、取捨選択
すればよい類のものです。最近は、
使い勝手の良いITツールなどが次々
に生まれているので、やりよう次第で、
瞬時に簡素化かつ効率化も可能です。

 

しかし、会社経営や営業組織の運営に
おいて、今後さらに、重要度が増し、
考慮すべきことは、現場が動きやすく
なり迅速な対応を行うためのソフト面
の決まりごとや指針です。

例えば、経営者が営業スタッフに理解
してほしい仕事の考え方や、営業現場
で判断に迷ったときに参考にする指針
のようなものはありますでしょうか?

お客様からクレームや値段交渉があっ
たときに、営業現場の担当者は、何を
すればいいかは明確でしょうか?

営業組織や営業担当者が、現場で起こ
る厄介ごとに、思い悩む時間を減らし、
お客様と会う時間を増やせる体制を整
えることは立派な営業改革です。

会社としての生産性や利益を高める要
素として、意思決定における仕組み
いうのは、時に重要なポイントとなり
うるものなのです。
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