◆全員営業のポイント 第242話『日本企業に共通する営業組織の問題』

 

 

先日、とある役所の取り組みで、気になるニュースがありました。

それは、顧客サービス向上のため、「窓口の担当者はマスクをせずに接客する」というものでした。

賛否両論あり、どちらの言い分も一理ありますが、個人的見解としては、この冬これだけインフルエンザがはやったならば、原則、風邪気味の人はマスクするのが、真の顧客サービスであり、公的機関としての社会的責任かと思われます。

もし、マスクしたままの接客に文句がある方には、一枚紙を差し出して、「いま風邪気味で微熱もあるかもしれませんが、それでもよろしければマスクを外して対応します。お申し出ください」とすれば、お客様の要望+相手にカゼをうつすリスクにも沿う対応ができるのではないでしょうか?

(※それでも、周囲にウィルスをばら撒く回避はできませんが…)

いずれにせよ、役所ならば業績を問われることはほぼありません。しかし、株式会社であれば、こういう種類の話は、会社の業績に直結する場合があります。

 

実際に、以前ある会社であった話をします。

若手の営業マンが会社の始業前に電話をしました。

「部長すみません。カゼで熱が38度あるので今日は休ませてください」

その部長は、即座にこう返答しました。

 

 

 

「電話する元気あるなら、出社できるよね」

 

さて、あなたは、この話でどう感じましたか?

 

 

 

平成31年の風潮で言えば、間違いなくブラック企業+パワハラです。

しかし、つい10年前までなら「よくやってる部長だ。そもそも、カゼ程度で休もうとするとは気合が足りない」と言われかねませんでした。

現在でも、良くないこととは思いながらも、いまだに、発熱してもムリして出社する人もいることでしょう。

 

本日お伝えしたいのは、この対応の是非や仕事への姿勢はさておき、会社のマネジメントとして、どういう事が適正かつ業績向上に近づくかということです。

もちろん、直接の担当者がいなければ、どこかに負担や不便さやは生じます。

しかし、ある程度の負担までは、お互い様ですし、そういうことをカバーできるのが本来であれば会社組織の機能であり、メリットのはずです。

ゆえに、もし1人が休むと、会社の特定地域・範囲の業務がストップするようでは、そもそも会社組織ではなく、個人商店の寄せ集まりでしかないのです。

 

「〇〇さんが休みだから、お客様には彼が出社するまで待ってもらおう」

「〇〇さんが休みだから、お客様に迷惑かけないよう皆でカバーしよう」

さて、御社は、どちらの営業組織になっているでしょうか?

 

全員営業は、単にプラスの営業強化をするだけではありません。様々な企業の現場から生み出されたノウハウだけに、こういうマイナスの営業問題も同時に解決することにつながっているのです。

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