今週の全員営業Rのポイント! 第21話:体育会系の組織の本物と偽者

130820真の体育会系の会社とは

会社組織についての考え方で、日本特有の表現・考え方として、
体育会系という言葉があります。

大学の体育会出身者ばかり働いているらまだしも、学生時代
にスポーツをしていた人が少数の会社ですら、うちの会社は
体育会系だからバリバリ仕事するのが当り前で、上下関係は
厳しいと言う場合があります。

仕事をバリバリするのは、対価としてお金を頂く以上は、
そもそも当り前の話です。また、最後まで目標を諦めないのは
仮に文科系の活動においても、コンテストや締切があるため
これまた体育会系に固有のものとも限りません。

上下関係や礼儀作法の遵守などは、社会人の一般常識の
内容であり、体育会系の本質から言えば的外れの論点です。

そのため、偽の体育会系では、仕事や働く環境がキツイこと
やシゴキ以上パワハラ未満の人間関係を、結果的に誤魔化
すために使われる場合すら見受けられます。

私が考える「体育会系」の究極の姿は、プロスポーツです。

先週末、楽天の田中投手が、半世紀ぶりにプロ野球記録を
21連勝で更新しましたが、彼はまだ若干24歳。世間では、
一浪の大卒新人と同じ年齢です。

しかし、プロ野球に関わる全ての現役選手はおろかOBの
重鎮ですら、彼の記録と、それを可能にした投手としての
能力には、一目も二目もおいていることでしょう。

プロのみが集まる組織においては、年齢や経験や役職など
の社会的な立場は、組織の秩序を維持する上で尊重される
ことはあっても、それだけで評価されることはないのです。

そして、プロ野球では、定年はありませんが定員があります。

そのため、あまり表には出てきませんが、毎年のドラフト(採用)
で新しい人が入ると、成績と貢献が低い人から順に、その人数分
だけ辞める人が発生しているのです。

つまり、本物(究極)の体育会系では、持ち場におけるプロと
しての実績と貢献のみが公正に判断され、それに応じた賞賛
と待遇と居場所が与えられる反面・・・その組織は、生き残りを
前提とした絶対的な実績主義・能力主義へとなっていくのです。

これを中小オーナー会社に置き換えると、特に営業組織において
その違いが顕著に出てきます。

偽の体育会系では、他社でも通用しそうな社員は早く辞めていき、
ストレス耐性だけは滅法強い社員が会社に残る傾向が出てきます。

一方、真の体育会系では、他社でも通用しそうではあるが、我が
強く自らの意見を持つ社員が、会社に残る傾向が出てくるのです。