全員営業のポイント 第82話『 あと一息の違い 』

141111あと一息の違い

大学の成績は、100点満点で80点
が優ですが、営業成績で達成率が
8割では、仮に前年より改善しても
話にすらなりません。

しかし、全ての営業部門や担当者が
達成率100%超になるのは、対前年
伸び率が20%以上の会社でもかなり
難しいものです。

実際に、ある会社であった話です。

その会社は、コンサルティングに入り
売上が2年連続で10%連続して下が
っていたのを、1年目で、まずは20%
伸ばしました。

しかし、すべての営業所が売上目標を
達成したわけではありません。

7割の営業所が目標を大幅に達成し、
2割がなんとか目標前後、しかし、
1割は不振が継続という結果でした。

地域による競合会社との力の差はあるに
せよ、9割の営業所は目標を大幅に達成
しそうな勢いだったにも関わらず、うち
2割が途中で失速していきました。

詳細は省きますが、他社からのリサーチ
が激しい業界ではないため、競合が対策
を練ったことにより、失速したのでは
ありません。

では、最大の原因は何だったか?

その2割の営業所を担当している所長と
更にその上の地域責任者が、2~3ヶ月
連続して売上が下げ止まり、回復基調
になったところで、ふっと気を緩めた事
で、実施中の施策の徹底がとぎれた
期間があったのが最大の原因でした。

 

会社の業績が、一過性でなく、ある期間
継続して下がるのは、“かぜ”に似ています。

ウィルスによる影響だけでなく、免疫力その
ものが落ちることにより現象が発生しているのです。

売上が2~3ヶ月回復した程度は、
過去何年か積み重なってきた症状が
薬により一時的に抑えられた段階です。

まだ、どちらに転ぶか、はっきりしません。

栄養をつけ、体調を整え、一気に全快へ
もっていくには、そこから更に、営業の
施策と現場を、押し進めるのが肝要
なのです。

順調に、目標を大幅達成した営業所と
途中で失速した営業所の違いは、売上
が回復基調に入った直後の1~2ヶ月
を、どう捉え、どんな意識で、どのように
マネジメントしたかが決定的でした。

 

ある陸上の名選手がインタビューで、
こんな話を残しています。

「85m当たりで隣をチラッと見ると
誰もいないので、勝った!と思った。
すると不思議とスピードが落ちた。
結局、抜かれて2位になった・・・」

「それ以後は、ゴールした後の目標
も設定し、最後の最後まで意識を
とぎれさせないようにしている」

営業も同じです。1年間の経営目標を
達成するには、経営者は、目標に手が
届きそうになった時こそ、安心するの
でなく、勝負の分かれ目がやって来た
という考え方が必要となるのです。

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