全員営業のポイント 第190話 新しい施策を定着させる秘訣

会社で新しい施策が定着するのには秘訣があります。現在進行形の時事ネタを交えてお伝えしたいと思います。

 

2/25(金)にプレミアムフライデーが始まりました。

世の中であれ、会社であれ、変革を起こしたいなら何か新しいことをしないといけません。その点、今回の実験的な施策も一定の評価はして然るべきです。

ただ、官公庁や大企業の一部、飲食業や旅行業ではキャンペーンをやっていますが、私が今年に入ってお会いした経営者との間で一度も話題にならなかった時点でほぼ先が見えるのが残念です。

おそらくは、日本で昭和23年から一時期試行されたサマータイムと同じ道をたどると推測されます。

多くの中小企業の経営者は、私も含めて、プレミアムフライデーを検討する以前に、無関心に近いものがあります。

 

そうなってしまうのは、なぜか?
会社で新しい施策が定着しない原因と相通ずるものがあります。

 

まず第一に、日本の約90%を占める中小企業にとって、当月の最終金曜日の午後~夜がどういうものかを、政府の施策を考える立場の人が把握していないことがあげられます。

多くの中小企業では、会議を開催していたり、月末の営業数字の見通しを確認するなど管理職以上にとって重要な時間帯です。現場の状況を無視した施策が受け入れられるとは思えません。

 

第二に、メリットのあいまいさです。似て非なるものとして、日本の会社経営に定着した政府主導の施策で、『週休2日制』があります。『週休2日制』には明確な損得がありました。

社員にとっては、土曜日午前中に出社していたのが、終日休みになるわけですからメリットは明確です。なお、最大のデメリットとしては、会社の売上が減る心配が確かにありました。

しかし、そのデメリットを凌駕し、また週40時間の所定勤務という法令順守以上に、中小企業の経営に大きく影響したのが採用活動におけるメリットでした。時はバブルの絶頂期で人手不足でした。

そのような折に、求人応募者が週休2日と土曜日に半日仕事のある会社のどちらを選ぶかにおいて、圧倒的に週休2日が有利となったのです。

 

もし仮に、プレミアムフライデーを私が考えるとすれば、少なくとも最終金曜日の午後ではなく、土曜日が祝祭日と重なったときに金曜日を振替休日にする施策をとったでしょう。

それに合わせて、プレミアムフライデーに関わらず、勤続10年、20年といった節目の社員に向けて、まとまった有給休暇の取得を、旅行業や飲食業や小売業なども含めてタイアップする方向で考えます。

財源としては、現在施行されている「ふるさと旅行券」を会社への補助金としてマイナンバーと連動すれば、マイナンバーそのものの促進策ともなる上に、オークションでの転売が出ないようにすることも可能です。

施策が上手くいった場合の経済規模をプレミアうフライデーと比較すれば、該当者の最大人数において私の案は小さくとも、施策の定着や実際に経済が動く度合い、ひいては日本企業全体の働き方を変革するきっかけにおいて、よほど実効性があるはずです。

 

すべての新しい施策には、それなりの目的や狙いがあるものです。

しかし、現場の実状と大きくかけ離れていれば最初から相手にされず、当事者にメリットがなければ定着しないのは、国家と中小企業という規模の大小はあっても、ことの本質においては同じなのです。

さて、あなたの会社の新しい施策では、この点、いかがでしょうか?

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