全員営業のポイント 105話『全員営業』の他社活用法

150514全員営業の他社活用の105

創造とは、既存の組み合わせであるとは、
開発や発明などの分野でよく言われる至言です。

特に商品開発の分野では、日常生活を見渡せば
いくつも、その恩恵にあずかっています。

洗濯機+脱水機=全自動洗濯機
電話+インターネット=スマートフォン
ラジオ+カセット=ラジカセ(懐)
カレー+うどん=カレーうどん(笑)

構造がシンプルなもの同士から、複雑なもの
同士まで、ありとあらゆる既存の組み合わせに
より創造されたものに囲まれて生活していると
いっても言いすぎではないでしょう。

商品の分野は、目に見えるし、手に取ることも
できるため理解しやすいのですが、営業活動と
いう、目に見えず、一般的ではないものでも、
その本質は合い通じるものがあります。

特に、昭和初期~高度成長期はいうにおよばず、
江戸時代以前をルーツとするような古い業態でも
他社に抜きん出る業績の会社は、異業種や他社の
良い点を素直かつ上手くアレンジして取り入れて
いる傾向があります。

 

業暦が長いものの代表といえば、建築・旅館・醤油・
酒造などですが、ある会社では、社長自身が講師となり、
営業マンの立場ではなく、先生という立場から新たな
販売ルートを開拓しています。

また、ある会社では、お客様は店を開けることで
来店するものという常識から脱却して、近隣の方々
とハガキによる接点を強化し、今では独自に数千もの
見込客リストを集めるまでに至っています。

いずれも、SNSが流行ってきたからとか、他社は
チラシや値引きで来店が増えた云々という枝葉末節の
ことに左右されずに、

・お客様と、どうすれば出会えるのか?
・お客様と、スムーズな関係を作るには?
・継続的に接点を持つには、どうするか?

などの基本的な原理原則を軸にしつつ、様々なこと
を試すうちに効果が見え、かつ自社がやり続けられる
ことを徹底して続けてきた賜物です。

 

最初は単なる物マネや、聞きかじりかもしれなかった
ものが、やり続けられるようになる過程を通して、
自社独自のオリジナリティをもったものへと変容
する過程を通ります。

もちろん、経営として、すぐに効果がでることを
追い求めるのは間違ってはいませんし、それは
それとして試行するのは一つの方策です。

ただ、手っ取り早くやることだけにとらわれる
経営者は、ある重要なことに気付いていません。

自社が聞きかじりで、すぐに真似できてしまう
ようなことは、同業の競合会社も、すぐに真似する
ことができるということをです。

 

別の視点をもう一つあげるならば、今までの人生で
誰もがやったことがある朝の挨拶や、掃除や整理整頓など
ですら、一定水準で実践&定着させるには、会社が、
どこかの段階で労力と日数を費やしたからこそというのを
忘れてしまっているのではないでしょうか?

今迄やったことがないことであれば、尚更です。特に、
叱咤激励調のマネジメントであればあるほど、熟練し本来
の姿を踏襲するよりも、とりあえず自分たちができる範囲で、
社長の目が届く範囲ではやれているように見せかけるだけ
にすらなりかねません。

異業種や他社の成功事例を取り入れる時には、当初は、
やっている物(形)を自社ができる範囲で真似るのも
ありかもしれませんが、真に経営上の強みとなるのは、
実践や不具合を通して、モデルとする会社が、やろう
としている事(思考)を、しっかりと真似れるように
なった時なのです。

そこに至るまでには、教育訓練や試行錯誤や改善調整と
いったプロセスが必須です。しかし、それを得て、真髄を
得た時こそ、あるいはオリジナルをも越えて、自社独自の
持続的な競争優位と、会社のレベルを一段上げる条件を
手に入れたといえるのです。
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