全員営業のポイント 128話
投資をとるか、機会をとるか?!

151110投資をとるか、機会をとるか?!

時効ともいえる随分前の話ですが、某プロジェクトで、
かなり興味深い体験をしたことがあります。

ある会社で、大ヒットとはいえないが、発売当初
に予想以上の出足を見せた新商品がありました。

しかし、会議の結果、投資&注力して広げるのは、
もう少し様子をみてからにしようという話になり、
2~3ヶ月様子をみることになりました。

その新商品は、お客様も、、社外の専門家の評判
もよく、品質はまず間違いないと太鼓判を押しても
よいモノでした。

私が参加した幹部会議でも、もう少し様子をみるか、
出足好調のうちに、投資を増やして、市場シェアを
一気に高め、次の投入商品も模索するかで意見が
分かれました。

もう少し様子をみようとしたのは、ニッチ市場で
あったのが理由ですが、それは商品投入時から
判りきっていたことであり、本来、予想以上の出足
であることを喜び、勝負すべきという意見も、若手
の管理職からは出ていました。

数ヶ月後の幹部会議で、だいぶ期間の余裕を
持って様子もみたし、注文に答えるだけでなく、
そろそろ在庫を多めにもったり、販促費をつけ、
重点商品として、力を入れてもいいのではという
話の流れになってきました。

しかし、そこで意見が紛糾しました。

最大の理由は、会社で一番古株の経理責任者が、
「会社は、前年より売上が下がり、経費削減を年度
方針にあげたばかりだが、更なる投資をして絶対に
売上が上がる保証はあるのか」との発言が発端でした。

商品を多めに持つにしても、新たな投資は、100万円
単位でした。それによって会社が得られる可能性の
ある売上は、あるいは千万円単位、もし投資~営業の
サイクルが上手く回れば、ひょっとするとその数倍を
見込めるかもしれないものでした。

にも関わらず、絶対に売上があがるのか?、会社は、
業績を挽回するため数億単位の市場に注力する方針を
立てたばかりとの理由で、一歩もひきませんでした。

他の検討案件もあったため、すでに数ヶ月様子をみて、
そこそこ堅調に売れているし、いますぐ決めることも
あるまい。ひとまず保留にして、社長が海外出張から
戻る1週間後に、判断を仰ごうということになりました。

しかし、思わぬ事態が生じました。

 

社長が海外出張から戻るまでの間に、業界最大手が
その類似商品を出すという発表をしたのでした。

自分達の会社が思っていた以上に、その新商品の
ニッチ市場は可能性があったということです。

営業部長兼取締役は、慌てて社長にスカイプで指示
を仰ぎ、その商品へ注力することを決めました。

が、とき既に遅く、1~2ヶ月先手を打っておけば
新らしい営業先の確保や市場シェアの獲得がもっと
やりやすかったかもしれなかったのが、結果的に、
後発の業界大手の商品の方が有名になってしまった
ため、売上目標は達成できたものの、そこそこの
結果に落ち着きました。

この会社の経営幹部や営業の判断を、どう見るかは
読者個人にゆだねるとして、私が、今回の話でお伝え
したいのは次のことです。

 

ビジネスにおいて、投資は別でも回収できるが、
同じ機会は二度とやってこない。

 

社長と経営幹部が、売上数字だけの判断に慣れて、
現場と商品の先にある可能性に意識を向けなければ、
決算上どうとでもなる金額を惜しむ代償に、数億単位の
ビジネスの機会を失うことになりかねないのです。

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